技術情報
インクの匂いと安全性
インクには特有の匂いがつきものです。特に揮発性の溶剤を使用する速乾性インクでは、匂いはかなり強くなります。
最も匂いの強いMEK(メチルエチルケトン)でも、取り扱いさえ注意すれば、特に問題はありません。しかし職場の環境を考え、MEKの他に、アルコールその他の溶剤を加えたマイルド系の溶剤の使用も多くなっています。 弊社でもMEKタイプの他、マイルド系、アセトンベースなどのインクを取り揃えています。全く無臭のインクを作ることは不可能ですが、できるだけ安全性の高いインクであることは大切な要素です。
以下にMEKのMSDSデータから抜粋して紹介します。
物質名 | MEK(メチルエチルケトン) |
外 観 | 無色透明な液体 |
臭 気 | 特有な臭い |
沸 点 | 80℃ |
融 点 | -87℃ |
引火点 | -7℃(密閉) |
発火点 | 514℃ |
爆発特性 | 下限1.7vol% 上限11.4vol% |
蒸気圧 | 9.5 kPa |
蒸気密度 | 2.5 (空気 = 1) |
密 度 | 0.81g/㎤ (20 ℃) |
溶解度 | 水29 g/100 ml(20 ℃) アルコール,エーテル,ベンゼンとは自由に混合する。 |
許容濃度 | 200ppm |
※MEKは比較的安全性の高い有機溶媒で、200ppm程度の濃度までは無害とされています。詳しくは、国立医薬品食品衛生研究所の「国際化学物質安全性カード (ICSC)」をご覧ください。
http://www.nihs.go.jp/ICSC/
※揮発性の有機溶剤は引火性がありますので、取り扱いには注意が必要です。