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技術情報

印刷用インクとインクジェットプリンター用インクの違い

印刷用のインクと、インクジェットプリンター用インクの最も大きな違いは、インクが「飛ぶ」ことです。

印刷用のインクは、ローラー→版→(ローラー)→紙と順に転写されていきます。このため、適度の粘りを持つ必要があります。粘りは樹脂を溶剤に溶かすことで出され、溶剤の量で粘りを調整します。
樹脂を溶剤で溶かせたものは、「ビヒクル(Vehicle)」と呼ばれます。印刷用インクは、このビヒクルという乗り物に色料(主に顔料)が乗ったものです。

インクジェットプリンター用インクでは、「飛ぶ」ために印刷用インクとは違う特性が求められます。
微細なインク滴を噴出するためには、粘度を低くおさえる必要があります。
特に産業用インクジェットプリンターでは、OA用などにくらべて印字する環境が悪い条件になることが多く、温度、湿度をはじめとする環境からの影響を最小限にしなければなりません。
また、印字する対象も様々で、印刷用紙のようにインクを吸収する材質ばかりではありません。非浸透性の材質には、揮発性の溶剤を用いた速乾性インクが必要になります。
印字された商品は全国に流通していきます。その間、屋内ばかりではない、厳しい物流の環境でも印字内容が消えないよう、インクには耐候性・耐水性が求められます。

このように、産業用インクジェットプリンター用インクは、「軽快に飛び」「速やかに乾燥し」「厳しい環境に耐える」 ことが求められているのです。

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